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フード・インクのyukieのレビュー・感想・評価

フード・インク(2008年製作の映画)
4.5
先日初めて人間ドックで
バリウムを飲んだのですが
直後から、どうも体調が悪く、排出もできず、
“っていうかバリウムって何?”
と思って、いろいろ調べていたら
病気を発見できる可能性は低く
見つかっても末期
バリウムが腸に残って腸閉塞・穴があく、死亡例あり
被曝量が胸のレントゲンの150倍〜300倍
“医師はバリウムなんて飲まない”
胃カメラとピロリ菌検査で十分だと知っている
イギリスではバリウムによって胃がんになるという意見あり
バリウム飲んでるのは日本だけ
という情報をみて、
えっ?
なんで当たり前のものとして
飲まされたの?笑
私の“数時間前”を返して!笑

という気持ちになったんですが、
ひとえに
“企業”の利権や資格維持のために
飲むんですよね。

“っていうか食べ物って何?”
を探る本作。
医療にも介在するたとえば美容整形、
砂糖・ジャンクフード・ポルノ・ゲーム
さまざまな依存症ビジネスの、
企業が情報を隠さなければならない理由を
ますます知りたいなと思いました。

なぜ?
これは何?
と考えることなく大型スーパーで買い物をし、便利で安価なチェーン店やコンビニに立ち寄り、至福点を計算されつくされた宝石のようなスイーツに浮かれている毎日。

10年前に“フードインク”を知ることができていたら
あの店に通っただろうか。
あの飲み物を買い続けたか。

ケヴィン法の話には、
涙がでました。
オバマ前大統領はサインしたそうです。

工業食品や労働搾取の話は
2018年に刊行されたホモデウスで知った内容だったので、
アメリカ人は“わかっていて”
10年間に変化しないようにしているのではないかと思わされます。

還暦を迎える父母が甘いものが好きなのですが
“トランス脂肪酸とらないほうがいい”
“もう食べない方がいいよ”
と言うと、
新興宗教にでも入ったんじゃないか?なんでも中庸が大事で極端はいけない。
などと言い返され喧嘩になりそうで
言えないままなのですが
私は宗教はやってなくて、
歳をとっても健康な身体と気持ちを
維持して欲しいだけなのです。
“甘くって”“美味しくって”“しあわせ〜"
と喧伝し
“ショートニング”“植物油脂"という
あいまいな言葉を使う日本企業も、
無防備な人を狙ったアメリカの工業食品化
しているように感じます。
その油脂は、どこのコーン、どこの大豆なのでしょうか。

つい冗長に書いてしまいましたが
テンポよく、(鳥の映像は特に)衝撃的なドキュメンタリーでした。
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