みんと

追想のみんとのレビュー・感想・評価

追想(2018年製作の映画)
3.7
美しく重厚な映像とシアーシャ・ローナンのブルーの瞳が印象的な切ないラブストーリーだった。

舞台は未だ保守的な空気に包まれる1962年のイギリス、ロンドン。
純粋過ぎる男女が結婚初夜をきっかけに歯車が狂ってしまう。今では到底考えられないような設定での悲恋を描く。
う~ん、どうにかならなかったのかなあ…

新婚旅行の地ドーセット州、チェジル・ビーチのあまりの美しさ、広大さ故 一瞬にして離れてしまった2人の距離が切ない。時代が違ったなら、国が違っていたなら、ほんの僅かでも柔軟性を持ち合わせていたなら…
聡明さの象徴のように鮮やかなブルーのドレスに何処か皮肉さを感じる。

ともあれシアーシャ・ローナン自身から漂う真面目さや実直さはクラシカルなスタイルにことの他似合う。そう言えば彼女のぶっ飛んだ役どころって見たことがないなあ…

きっかけは違えど時代が2人を引き裂いたと言う意味では、先日再鑑賞した『ひまわり』に近い感情が押し寄せて来た。

あと老けメイクに極度な違和感を感じなかったのは感情移入のポイントだった。
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