Masato

追想のMasatoのレビュー・感想・評価

追想(2018年製作の映画)
3.1

結婚初夜の出来事が、追想を呼び、破滅を呼ぶ。

まず一言。苦い人生の岐路はこれから味わう年齢なので、個人的にはあまりしっくりこなかった。実人生で物思いにふけるようになった年齢の方にピッタリの映画。

構成的にはデレクシアンフランス監督の「ブルーバレンタイン」と似ていて、現在と過去が行き来する。それも、楽しかった頃とぎごちなくなっている現在が交錯するから、余計に切なくなるのだ。

一生の恋というわりには、決定打に欠ける淡白さ。現実的であるが、やや物足りなかった。
終盤の展開は感動するものがあるが、正直蛇足だと思う。こういう映画は、痛みを抱えたまま終わるからこそ、滲みでる苦しさが良い味になると思う。要は、綺麗に終わりすぎている。
少し気になったが、結婚初夜の出来事がコメディに見えたが、これは監督の意図?

デジタル撮影だと思うが、フィルムグレインがありそうな古臭い映像とシェシルビーチの風景美が良かった。

シアーシャローナンのベテランさまさまな演技とニックロビンソン似の俳優が良かった。
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