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追想のtottsunのレビュー・感想・評価

追想(2018年製作の映画)
3.5
「追想」
1962年夏のロンドンで、バイオリニストのフローレンスは、歴史学者志望の若者エドワードに恋をする。二人は結婚し、ハネムーンは風光明媚なドーセット州チェジル・ビーチに決める。だが、ホテルで二人きりになった彼らは、新婚初夜を迎える高ぶりとストレスから口げんかになり、フローレンスはホテルを出てしまう…
原作がある作品なんですね。
ポスターや予告見るとたった1日(6時間)で終わった結婚…とあるから何が理由でそんなことになるのか疑問でしたが原作のタイトルはそのまま「初夜」なんですね…
「ブルーバレンタイン」のように楽しかったあのひと時と現在を交互に描くのであのひと時がとてもまばゆいものとして私の目には映りました。なんだかそれは小説版「ララランド」のよう…
悲壮感が凄まじくて一般の人向けというよりかは映画好きの玄人向けな気が…
人にはいろんな愛の形があると思うし、最後のフローレンスの申し出はなかなか簡単にできるものではないと思う。それを受け止められなかったエドワード…
見終わった直後は彼に怒りさえ覚えました。
でもそれはあのシーン(「ウォールフラワー」でも似たような描写
ありましたね)を見た私達だけが知り得ることなのか…と余韻を伴うことになりました。
普通を望んだエドワードと世の中と同じものではなく自分たちだけの世界を求めたフローレンス。
シアーシャローナンの演技が「レディバード」とのギャップがすごくて驚きでした。彼女の今後の演技も気になりますし、エドワード役のビリーハウルもエディレッドメインのようで少し違って気になる存在でした。
あの原題の雲が立ち込めているチェジルビーチにて彼女の瞳の色に合ったあのワンピースがとても素敵で存在感を放っていました。
最後のあのフェードアウトのシーンはより一層切なさを引き立て印象的でした。
私的には☆☆☆.5かな。
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