チッコーネ

エヴァのチッコーネのレビュー・感想・評価

エヴァ(2018年製作の映画)
1.5
かつてジャンヌ・モローが演じた毒婦を、ユペールがリメイク!!というだけで大興奮だったのだが、鑑賞後の感想はガッカリの一言。もともと「SM共依存」みたいな救いのない話ではあるが、こうも地味にまとめられると…。
厚化粧+ウィッグのユペールは滑稽にしか見えず、いよいよ「セクシー系は限界」という老いを暴露してしまったかたち。またジョセフ・ロージーが描いた「高級娼婦の華麗な日々」という描写は、ごっそり抜け落ちている。恐らくブノワ・ジャコは、娼婦そのものに何の幻想も抱いていないのだろう。そんな監督が撮るべき作品では、ないはずだ。
ギャスパー・ウリエルは「軽薄で脳みそこそ足りないが、狡猾」といった役柄にピタリと嵌る下品な顔つきだっだけに、惜しい。