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希望の灯りのkrdbのレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
4.3
カウリスマキの作品と邦題が被ってたせいかなんとなくスルーしていた本作。開始10秒で「あこれ好きなやつ」と期待。そして進むにつれて期待が確信に変わる。まずもって深夜の大型スーパーという舞台が好き。登場人物のキャラクターも好き。それこそカウリスマキ作品と同様、抑揚がなく感情を表には出さず淡々としながらも、どこか思いやりに溢れている様。そしてとにかく名シーンが多い。真っ暗な中に車が点在する駐車場の遠景だけでグッときたし、初めてフォークリフトを運転するシーン、クリスマス商品の廃棄に顔を突っ込んで貪るシーン、冷凍倉庫でイヌイット式挨拶を交わすシーン。なんだろう、全てが愛おしい。主人公同様にブルーノに父親のような親しみを覚えていたこともあって、とにかく終盤はもの凄くショックで涙。万人におすすめ出来る作品ではないかもだけど、自分にとっては久々にドンピシャでめちゃくちゃエモい(死語)作品でした。
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