みきぴん

希望の灯りのみきぴんのレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
3.9
ドイツの東西統一という事柄が
実際にその国で暮らす人々にとって
精神的に
どんな意味合いを持つのか
勉強不足の私には分からないけれど
ブルーノが
統一前の東ドイツで
長距離トラックの仕事をしていた頃を
懐かしむ言葉が印象的だった

私に分かるのは
彼や彼女たちが
(そして私も)失ってきた
自分自身の若く輝いていた時代
取り戻せない愛する人
思い描いていた筈の未来
そんなものへの
埋めようの無い
深い喪失感と哀しみを抱えていること

そして
自分と同じく他人もまた
同じものを抱えている事を
思いやる事が出来るからこそ
必要以上に立ち入らず
でも必要な程度には寄り添い
絶妙な距離感の優しさで
そこに「居る」ことが出来る

お話は
主役のクリスティアンの目線で
進みながら
スーパーの同僚一人一人すべてが
主役な作品だった

歳上の同僚女性マリオンを演じた
サンドラ・フラー は
「ありがとう トニエルドマン 」の中で
ホイットニー・ヒューストンの
「GREATEST LOVE OF ALL」を
ヤケクソで熱唱するシーンに
号泣させられた❗️
素敵な女優さんだ

*11/25
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