柏エシディシ

希望の灯りの柏エシディシのレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
3.0
はぁ〜、なんて上品な映画なんだぁ。
まだ、食べられるのに「賞味期限」を理由に捨てられる食品。使い捨ての梱包バンドを「こいつは使えるから捨てるな」と教えるブルーノの言葉。そして、誰にも聴こえない波の音。
忘れられないエピソードばかりだ。

スーパーの通路を優雅に行き交うフォークリフト。物静かな主人公。繰り返される日常。ままならない人生。
1990年東西ドイツ併合により、時代に取り残されてしまった様な人々を優しく静かに、ただ見守るだけの映画。
だからこそ、主人公をあたたかく見守っていた先輩社員ブルーノの決断が衝撃的だ。

いかついタトゥーを窮屈な制服の下に隠しながら、静かに業務をこなす「新人」フランツ・ロゴフスキ。良いです。
ハネケの「ハッピーエンド」でも印象的だったけれど、「ヴィクトリア」で彼を発見した身としては、先物買い的な気持ち良さは無いでもない。主演作「未来を乗り換えた男」も観なきゃですな。ホアキン・フェニックスに似過ぎ問題あるw

東西ドイツ併合前後を舞台にした映画が最近増えているのも、今という時代の要請の様な気もします。