まさやんぬ

希望の灯りのまさやんぬのネタバレレビュー・内容・結末

希望の灯り(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

真夜中のスーパーという暗い場所で、様々な「暗い」過去やバックグラウンドを持った人たちが、少しずつお互いを知り、信頼し合い、助け合いながら、前を向いて生きていく。派手さはないけれど、作り上げられた人間関係そのものが、暗さの中に確実に存在する「灯り」になっている。

音の使い方がとても印象的。
冒頭、クラシックが流れる中、フォークリフトが行き交う描写。いかつくて、無骨なフォークリフトの動きも、この曲とともに見ると、どこか軽やかで、ちょっと滑稽に見えて面白いな、と思ったのだが、今になって考えるとこの作品世界の全体を象徴してるように感じた。あのフォークリフトを軽やかに見せる演出が、登場人物のそれぞれの希望が、スーパーという職場に存在していることを象徴している。悲しい場面も確かにあるが、優しい作品だった。