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希望の灯りのchipのレビュー・感想・評価

希望の灯り(2018年製作の映画)
4.0
お疲れ様〜
という声が聞こえてきそうな
いい作品でした。

旧東ドイツの郊外の町
大きなスーパーに入った新人社員
クリスティアン。
内気で無口な彼は、身体に彫られた大きなタトゥーを隠すように制服の襟を立て袖口のボタンを止める。
毎日毎日…何度もうつるそのシーンに、
人生同じことの繰り返しだなぁ〜
それが幸せなのかもしれないなぁ…
と感じた。
ごく普通の働く人たちの物語。。


倉庫を走り回る、荷物を運ぶためのフォークリフト。バックには「美しき青きドナウ」が流れて…まるでフォークリフトがダンスをしているようで印象的だった。。
夜の倉庫では、放送とともに
「G線上のアリア」が流れて、その中で仕事をする人たち〜慣れた職場だから出来ること、きっと気持ちよく残業できるよね〜(*´꒳`*)


帰りのバスで
「お疲れ様ー」と言って降りるクリスティアン。
「俺はもう少しだよ」とバス運転手。
運転手は、終点まで行ってから終わりなのだろう…
こんなやり取りもあったかい。


クリスティアンの教育係のブルーノは、
「長距離トラックが懐かしい…
道路にトラックの列ができていた」
と言い、
フォークリフトの操作を教えてくれた。
引き継いで安心したのか…?
彼の心にはきっとポッカリと穴が空いていたのだろう…
毎日一緒に働いていた仲間は誰も気づかなかったけれど。


何があろうと
前に進まないとな、、
だれかが言った。
そうだ、何があっても明日は来て
また人生は続くのだから。。


ラストに流れる
Trouble comes knocking
がなんとも染みる。。
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