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未来を乗り換えた男のskm818のレビュー・感想・評価

未来を乗り換えた男(2018年製作の映画)
3.8
小説っぽいテイスト。語り手はレストランの店主で、見てきたように語る。主人公の彼から聞いたということなのかな。だったらこれはすでに過去になっている話なんやね。元の話は1940年代のドイツ軍に占領されてる時代。それを内容そのままに現代に移し替えてるらしいんだけど(不法滞在のアフリカ系移民が出てきたりする)、パソコンやインターネットや携帯電話は出てこない。テレビもない。それでもまったく違和感がない。車や服装なんかは現代なんだけど。こういう手法があるんだなと。しかもこれ現代でも全然違和感ない話。占領軍のユダヤ人狩りから逃げるために死んだ作家になりすました男の数奇な運命。船に乗るのを断念し亡命のためピレネーを越える云々出てきたところでベンヤミン思い出した。この主人公もたぶん亡命することはできないのだろう。それにしても犬おばさんの図々しさがキョーレツだったわ。
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