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ウトヤ島、7月22日のgjmjgpのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
3.8
ノルウェーのウトヤ島で起きた事件は2011年7月に起きたので、日本では余り大きな話題にならなかった。その4ヶ月前に余りにも大きすぎる大災害を受けてしまい、自分(日本)のことで精一杯だったからだ。
しかし私はその前の年に北欧から日本に帰ってきたばかりで、オスロにも家族とドライブ旅行したこともあり、また被害者と同年代の子供を持っていることもあってこのニュースを衝撃を持って受け取った。この映画の事を聞いて鑑賞したいなと思っていた。
映画は、実際に起きた事件を元にしたフィクションである。つまりは主人公の女性、彼女や友人の設定はフィクションである。しかし同時に、この映画は最初に島の生存者にかなり細かい聞き取り調査を行い、また映画の作成中にも数多くの協力やアドバイスを多くの生存者から得ていることを考えると、主人公や友人や劇中の被害者は『リアル』である。
ウトヤ島を描いている間の七十数分間はワンカットである。ワンカットだから制御不可能なはずだか、凄く効果的に虫を撮ったり、叙情的なシーンも多い。だからこそ見る人の心を撃つ。
惜しむらくは、少しポリティカルな部分がある。試写会で監督自信の言葉を聞いたが、それはこの監督の思いなんだろう。いや、そりゃわかるし、ネットで右傾化した成れの果てが犯人だから仕方ないけど、自分も右翼は嫌いだけど(左翼も嫌いだけど)、この映画としては敢えてポリティカルな部分は無くても良かったのではと思う。勿論映画として犯人がどういう人物だったかには触れなきゃかだけど、映画の中で『~しなければならない』みたいなのはどうかなと思ってしまった。まあ被害者も生存者も労働党青年部だから、そう言ってしまうのも仕方ないのかも知れないが。
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