Hiroe

ウトヤ島、7月22日のHiroeのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
3.2
2011年7月22日におきたノルウェーのテロ事件の日の午後を、ウトヤ島で「労働党」青年部のサマーキャンプに参加していた女子学生の目線で追体験する。オスロで置きた爆発事件の部分が映し出された後、ウトヤ島に移ってからの72分はワンカット。姿の見えない犯人、そして銃声と悲鳴に、彼女同様何が起きているのかわからずに逃げ、隠れ、そしてまた逃げるを繰り返す映像に、自分もウトヤ島で逃げてるような気分になりました。映画見終わったとき、ずっと奥歯を噛み締めてたせいか顎痛かったです。この映画では特に思想的な問題よりも、子どもたちが置かれた状況がどのようなものだったのかに重点がおかれているのですが、その裏には複雑なイデオロギー問題があり、この地獄を生き延びた子供たちは、その後も大人から心無い中傷やヘイトスピーチに悩まされていると新聞記事で読んで、政治ってなんだろうと思ったのでした。世界は病んでるって感じです。
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