のーさん

ウトヤ島、7月22日ののーさんのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
3.4
緊張で身が詰まりそうな72分間。
ワンカットであるが故に、いつなにが起こるかわからない不安感がずっとまとわりつく。音楽とか映画的な演出は一切排除する。登場人物の息遣いと周りの音が際立って聞こえる。そして鳴り止まない銃声。もうこわいこわい。

カメラはそこにいるかのようにずっと主人公について回るんだけど、主人公を助けるとかなくて、ホントに付いてくだけ。
鑑賞者は助けたくても助けられない歯がゆさを感じずにいられない。すごく不条理。

でも冒頭で一瞬主人公がカメラを見る。そのあとはずっとカメラなんていないように物語が進む。きっとそこが映画とリアルの境目なのかと。そこからが現実なんだと言ってるかのような。

日本ではあまり報道されなかった事件だけど、決して忘れてはいけないこと。強い強い警告だと感じました。
のーさん

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