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ウトヤ島、7月22日のichiのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
3.5
2011年7月22日にウトヤ島でサマーキャンプをしていたノルウェー労働党の青年部の10代の青年達を襲った、銃乱射テロ。

小さい島で700人もの青年がサマーキャンプをし、楽しんでいたところにたった1人の男が乗り込み銃を72分間近く撃ち続け69人近くの命を奪った。
銃声が聞こえ、なにが起こったかわからないなかで段々と恐怖が襲ってパニックになっていく。それがリアルに見てとれて自分もそこにいたらどうなっていただろうかと考えながらみた。

銃声に悲鳴、逃げまどう人々。
正しい情報も掴めず、犯人の人数すらわからない。
その中で声を潜めて隠れながら逃げるなんて精神的にすぐ追い詰められるだろう。
自分なら果敢に犯人に向かって死んでもいいから撃退を試みるだろうと、平和の中で生きてきた脳が何度もヒーロー的な自分を想像した。

生き延びた人のその後のインタビューも読んで、実際にそう言う人達がいたし、自分も回想の時には何度も犯人を倒す機会はあったとおもったけど、その当時その場所で銃で攻撃されてる時は脳はそうは働かない。少なくとも訓練を受けてない脳は。と、言っていた。
その恐怖は経験しないとわからない。
自分はこういう時、どういう選択をし、どう動くだろうか。
こういう緊急事態で勇敢でいられる自分を作るには日々どういう選択を積み重ねればいいのだろうか。

この犯人に言い渡された刑が禁固21年だなんて。
志半ばで命を奪われていった若者を思うと悔しくて悲しくて拳に力が入ってしまう。
死を近くに感じたときぼくは何を想うだろう。
このような事件がなくなるようただただ祈る。
日本はこの年東北地震が起こった年で、あまりこのことはニュースで報じられなかった。
まず世界で何が起こってるのかもっと、アンテナをはって最低限知っていきたいと思った。
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