『演出がアンナチュラル過ぎる』
とある席に座ると過去に戻れると言われる喫茶店「フリクリフニクラ」で起こる過去に後悔がある人たちの物語。
川口俊和の同名小説を実写映画化。
元々、舞台作品だった脚本を小説に書き起こしたと聞いて、確かに舞台っぽい設定だなと思ったので納得。
主演は有村架純。
監督はTBSドラマ「重版出来」「夜光観覧車」「アンナチュラル」を演出してきた塚原あゆ子が初の映画監督作品。
脚本は細田作品の良きバランサー役を担っていた奥寺佐渡子。
うーん。これはもったいない作品だった。
作品自体は悪くない。
でも、プロモーションによって大きくマイナスが出ている。
予告で「4回泣けます」と言ってるのが足を引っ張ってるし。予告テロップでは波瑠のエピソードを別れた恋人って脚本読んでないのか?映画見てないのか?としか言い様がない。
作品のテーマである。
過去をやり直すのではなく過去を見つめ直すことで現在を踏み出すということは良いと思うけど。
うーん。やっぱりテレビドラマの演出家だけあって、そういう癖が多く見られる。クライマックスの演出や伏線の張り方は流石に過剰過ぎてアンナチュラルになってるしねw
ひとつひとつのエピソードを1話としたテレビドラマなら楽しめたんだろうと思うだけにもったいないと思う。
それでも破綻させてないのは役者陣の頑張りが大きい。
イトケンくんの距離の縮め方は非常に良かった。
松重さんは流石の一言。でも、これも予告で見せすぎ。あのシーンを劇場で初めて見たかったなぁとつくづくプロモーションに苛立つ。
あと音楽も良かった。流石の横山克さん。
動画レビューはコチラ。
https://youtu.be/RelOnLtfHd8