こんぽた

コーヒーが冷めないうちにのこんぽたのネタバレレビュー・内容・結末

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

予習無し。プロローグ見た時はミステリー路線かな?と思ってたら、がっつりヒューマンドラマ寄りでした。
そして涙腺は緩みまくり。堪えきろうとしたところで、涙腺決壊させるシーンを取り入れてくる、恐ろしい映画。笑

過去に戻れるというテーマの作品の中でも、現実を変えることはできないというルールが前提。なら過去に戻る意味は?という疑念の中、さらにはコーヒーを飲み干さないと現実に帰ってこれないという厳しいルールの中、彼らの過去にある後悔を、どうにか変えたい、伝えきれなかった思いを伝えに行きたい、その思いから自ずとタイムスリップに臨んでしまう。
悔やみきれない彼らの背景に、思いに、心と涙腺が動いた。
彼らが変えたかったのは、過去の自分ではない。現在の自分であったこと。そこから未来に可能性を見つけられたこと。失った悲しみに堪えきれず閉じ込めてしまった現在の自分たちを、開放するきっかけ、それがあのコーヒーにあった。そしてまた、彼らを取り巻く環境、支える人たちがそれを気づかせてくれる。それがコーヒーのようにあたたかい。

伝えたいことは離れてしまう前に、失ってしまう前に、ちゃんと伝えておかねばならない。ひとが素直になれないことを後悔してしまう前に。
こんぽた

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