shun

コーヒーが冷めないうちにのshunのレビュー・感想・評価

コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)
3.8
泣きはしませんでしたが心が温かくなりました。
カフェの内装がとてもおしゃれで非現実的な雰囲気が醸し出されといてよかった。ほとんどのストーリーがこのカフェで進行しますがときどき挟まれる大学のキャンパスや雪山など普通のシーンも綺麗に見えた。

まあとにかく有村架純がかわいかったですね。客との距離が近く親しみやすい喫茶店の定員、という面とあまり人と関わるのが得意じゃないぎこちない女の子、そして過去に秘密を持った娘としての面。それぞれを持った一人の女性を上手に演じていた。 

タイムトラベルについてはその仕組みは謎ですがちゃんとルールづけを最初にしてくれているのはとても見やすかったです。最初から定義してくれるとそういうもんなんだと思ってもうそこには注意を払わなくていいので。
亡霊が立ち上がるのは「トイレに行きたい時」と言っていましたが、これは本当は「必要な人に必要な時に」ではないでしょうか。

過去に戻れることはできるけど変えることはできない。じゃあタイムトラベルの意味無くない?とあらすじを読んだときは思ったりもしましたが違いますね。変えられないからこそそれを現在に未来に持ち帰ることに意味ができるのだなあと。人間どれだけ苦しんでも後悔しても過去には戻れない。起きてしまったことは変えられない。でもそんななかでも前を向いて未来に進むことの大切さ、当たり前のことだけどそれを再確認できました。

あと夏秋冬春とそれぞれの物語に隙間というか時間を持たせているのがよかった。四つの物語は直接繋がってはおらずでも同じ喫茶店で起きていたこと。時間を置いたことで登場人物の成長や関係の発展も見られるし「あーこういうことがありました」とか「こんな人がいました」とかいう会話があるとあ、それ知ってる!ってなってちょっと嬉しくなったり。

吉田羊、やっぱりいいなあ。恋は雨上がりのようにでもちょっとした脇役でしたがなんだかいると嬉しい。
林遣都のイライラした演技も好きです。
あと店長さん、知らない役者さんだけどいい安心感だったなあ。従兄ってすごいいいポジション。近づきすぎずでもいつも見守ってくれる感じ。よかったです。
亡霊の石田ゆり子も。
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