ちこちゃん

アイネクライネナハトムジークのちこちゃんのレビュー・感想・評価

3.8
どこでもある話を映画にするのは今泉監督の嗜好だろうか。主人公も佐藤、氏はあるが名はない。一般の男性を象徴するものとして主人公は扱われる。そんな、些細な、日常、10年間の淡々としたどこにでもある恋愛、それを丁寧に描く。そこにある幸せ。始りは偶然でも、時を重ねることで積み上げられる日常、そして積み上げられる愛情、家族、やさしさ。でもやりきれない時もある。差別もある。みんなが何かにすがりたくなる瞬間は必ずある。そんな時、気持ちを託すボクサー。この映画に出てる人は、皆が平凡で、弱さがあってでも愛情がある。ほっとする映画である。恒松祐里さんがいい。これからもっと活躍する女優になる感じがする。斉藤和義ワールドが炸裂していて、それがこの映画にマッチしている
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