『都会を歩くトナカイ』
映写機のフィルムが動く。
カタカタカタカタ。。
変わるはずのない、
それは僕の都会の日常。
すべては、電車の窓から見える白い肌。
2人の2つの世界。
シンクロへの期待は見事に砕かれ、それもただの日常。
あぁ。これが日常。僕の日常。
脳内の回路がバグを起こした。
それでも、スクリーンに映像を映し出すフィルムは止まらない。
止まる様子もない。
ブレインバグと共に。
友達の願望も静かに、ゆっくりと微笑みの彫刻と化し。
真相と叫べば、ガラスは割れ、
消したい記憶は、世間から消えることはなく。
私はただ
この都会を浮く存在へと。
苔の生えた石に刻むのだ。