晴海通り

家へ帰ろうの晴海通りのレビュー・感想・評価

家へ帰ろう(2017年製作の映画)
3.9
1945年から、来年で75年。その年に生まれた人ですら75歳になる。そういう意味で、当時の爪痕は、ひとつには客観視できる人が増えているのかもしれないし、一方では生々しく語れる人が減ってきているとも言えるのでしょう。

ユダヤ人の記憶。主人公アブラハムを老人ホームへ追いやった娘たちの代わりに、行く先々で彼に手を差し伸べる慈悲深い女たち。その姿がとても印象的でした。まっすぐな瞳が彼の悲壮な記憶を優しく慰撫していく。アブラハムにとって宿敵とも言えるドイツ人女性のある行動に胸を打たれました。ラストは涙。
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