すままる

家へ帰ろうのすままるのレビュー・感想・評価

家へ帰ろう(2017年製作の映画)
3.9
ぶっきらぼうなお爺さんがスクリーンに映し出され孫の前で捻くれた笑顔を見せる。そして家族に心を痛め怒った顔を見せる。なんだか良い気分ではない。
そんなおじいさんは人生の最後が近いと、誰にも内緒で約束を守るために旅を始める。過去に経験したことがだんだんと浮き彫りになっていく。悪どい顔つきのお爺さんは辛い時代を生き抜いた我慢の人間だった。この目で見た。この繰り返されるセリフのお爺さんの目は悲しさと憎しみを強く放っていた。そんな時代をともに生き抜いた同士。家族を捨てようがお金を捨てようがその友こそが家なのだ。家へ帰ろう。お爺さんには行き着く家があったこと。涙なしでは見られない作品だった!
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