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ともしびのskm818のレビュー・感想・評価

ともしび(2017年製作の映画)
3.6
子どもに対する犯罪疑惑で夫が収監されている女性の淡々とした毎日を追うだけの映画。シャーロット・ランプリングって口角が下がっているとこがいいよなあとか、ヨーロッパ系の人って肌のキメが粗いなあとか思いながら見てた。かなりの時間眠かったが、話らしい話はなかったような。こういう家族が収監されてる系のヨーロッパの映画見るたび思うんだけど、家族が逮捕されてても同じところに静かに住んで仕事も習い事も続けていられるのってすごい。日本だったら仕事を辞めて引っ越しせざるを得ず家にこもっててもマスコミが押し寄せて野次馬が壁に落書きしたりするじゃん。オープンな面会室なんかもないような気がする。それでも彼女は息子家族からは縁を切られるし(さすがにトイレで泣く)、飼い犬は夫を慕って餌を食べようとせず手放すことになり、演劇系のワークショップに通っているが胸が詰まって感情を出せなくなったりもする。もともとつましく暮らしててあんまり人と交わらない生活だったのかなーって気はするけど、孤独に追い詰められていく感じがすごい。最後、地下鉄に飛び込むかなーと思ったけど、それはなかった。生き続けていくほうが救いがない。そういう映画。
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