Yukiko

博士と狂人のYukikoのレビュー・感想・評価

博士と狂人(2018年製作の映画)
4.3
2021年4月14日
『博士と狂人』 2018年イギリス、アイルランド、フランス、アイスランド製作
監督、P.B.シェムラン。

19世紀、イギリス。
ジェームズ・マレー(メル・ギブソン)は独学で勉強をして、
言語学者となる。
マレーは、オックスフォード大学での英語辞典編纂計画の
メンバーとして招集された。
責任者となった彼は、辞書編纂のボランティア募集をした。
そのボランティアの協力者の中に、ウィリアム・マイナー
(ショーン・ペン)がいた。
マレーに大量の資料を送ったマイナーは、アメリカ人医師
だが、マイナーは南北戦争で精神を病み、イギリスで殺人を
犯して警察病院に収監されていた。
マイナーが殺したのは妄想によるもので、罪のない一般人
だった。
殺された男には、妻(ナタリー・ドーマー)と幾人もの
子供たちがいて生活に困窮していた。


サイモン・ウィンチェスター著の本「博士と狂人」の映画化。
オックスフォード英語辞典の編纂に関わったジェームズ・
マレーと協力者の一人、ウィリアム・マイナーの話。
実話だ。


圧倒されるストーリー展開と、役者さんたちの熱演。
特に、ショーン・ペンさんのなりきり熱演には、海老反りに
なりそうだ。

映画『おみおくりの作法』の主役エディ・マーサンが刑務所
病院の看守役で重要な脇役をしている。

メル・ギブソンさんはちょっと見では分からないほど。
ふさふさしたお鬚に圧倒されるが、主人公の誠実な人柄を
うまく醸し出している。


マイナー氏が収監されていた刑務所の中、独房には本棚が
あり、本がびっしり!
その独房で絵を描くこともできるとは、なんと自由な
ことか!?

そのマイナー氏が妄想激しく、自傷行為をしたシーンはとても
見られないほど。
そのシーン、観ている時は何をどうしたのか分からなかった
が、後で映画の内容をネットで調べていて知った。 
悲惨すぎる!


そんなこんなの辞書作り。
かれこれ70年間もかかったとか。1927年大晦日に完成。
それ以前、1915年マレー博士死亡。
1920年マイナー氏死亡。
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