Maoryu002

博士と狂人のMaoryu002のレビュー・感想・評価

博士と狂人(2018年製作の映画)
3.2
独学で知識を重ねたマレー(メル・ギブソン)は壮大な辞典作りの仕事に就く。作業に欠かせない引用文の調査に、元軍医だが精神を病んで殺人を犯したマイナー(ショーン・ペン)の手を借り、2人は友情を深めるが、やがて犯罪者が関わっていることへの批判を受けることになる。

異端の学者に精神を病んだ医師という2人の配役は逆のイメージだったけど、ショーン・ペンの演技はさすが。彼の存在感が際立っていた。
これまでも「デッドマン・ウォーキング」「ミスティック・リバー」など、ハードな役はあったけど今回も壮絶だ。

物語はマレーによる編纂の過程と、マイナーの苦悩を中心に進んで、偉大な功績の裏にあった夫婦愛や友情、赦しが描かれるんだけど、辞典の編纂作業自体の面白さがよく見えなかったのは残念。

特に後半は友情、許し、勤勉さ、政治と入り組みすぎちゃってたような。
夫を亡くしたイライザの赦しと、自分を赦せずに苦しむマイナーの姿は印象に残った。

”言葉の翼を持てば世界の果てまで飛べる” って言葉がかっこ良かったなー。

そして、クセのある役の多いエディ・マーサン演じた看守の温かさが泣ける。
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