ショウコ

コールド・スキンのショウコのレビュー・感想・評価

コールド・スキン(2017年製作の映画)
2.9
「島の灯台で男2人の守城戦!得体の知れない半魚人が毎晩襲ってくるぞキモーい殺せ殺せ!」

…って観客に思わせられたら勝ちという構造。原住民を駆逐しては土地を奪ってきた侵略戦争のメタファーなので、嫌悪を抱いたぶん己に返ってくるわけですね。攻めてくる理由に説明が無いので何が何だか分からないまま殺しまくる新任防人のループは繰り返す人類の歴史を表しています

水中から船底を映して海面にカメラが出る→船と並走しながらデッキの人物へ上がっていく…という冒頭からデキの良いCGを使いまくってる。異様にこだわったカメラワークやロケ地の自然描写、ニーチェの一節、仰々しいモノローグで高尚な雰囲気を出してるんですが脚本にかなりの難アリ。何故ってこの2人があまりに間抜けだから!💀

家の周りに防御の火を放ったらうっかり家まで燃えて逃げるハメになったり、窓全開でチェスやってて当然の様に侵入されたり。弾切れで籠ったまま朝を迎えられちゃった時は「防がなきゃいけない」という前提が崩壊してしまう始末。他、拘束されてないのに逃げないとか数多くのツッコミどころを散りばめながらシリアスムードで大言壮語を宣うため脇のアマさがかわいい厨二くん状態になってました。原作者はきっと不満でしょうよ読んでないけど

シェイプオブウォーター魚人っぽいクリーチャーは生物学者と詰めながらデザインしたんだそうな。異種姦してたし股間の構造も同じなのだろうか🤔
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