ツクヨミ

ライトハウスのツクヨミのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
4.8
閉塞した孤島と海が彼らを蝕んでいく…
ニューイングランドの孤島に2人の男がやってきた。彼らは灯台守の職を遂行していくが…
ウィレムデフォー、ロバートパティンソン共演スリラーホラー作品。今作は閉塞された孤島を舞台に孤独な灯台守の仕事に囚われていき、次第に精神さえも蝕まれる狂気を感じられました。特に精神が蝕まれる描写は現実か虚構かもわからない映像が映し出され、観客側も精神錯乱を共感させられる空気感が凄かったです。全編モノクロであり独特の画角で撮られているのもそれに拍車をかけている。
そして今作の魅力はやはりウィレムデフォーとロバートパティンソンの狂気めいた会話シーンに他ならないだろう。喋りの演技だけで狂気と謎と恐らしさを感じられ、彼らが罵り合い終いには壮絶なケンカにまで発展していく様は演出も相まって理解不能ではあるが快楽を得られるような映画体験でした。観客側も劇中のロバートパティンソンと同じように精神を掻き乱されていく…これは独特の五感的な気持ちよさがある。
またモノクロであることの意義…それは光と影のコントラストであることに間違いはないが、今作では閉塞した空間を影で表現し光を象徴的な灯台の灯りと捉えていることだと感じた。光を今作では謎めいた到達点のように描いている…それはラストの展開にも繋がっていく。そして単純に影が多き背景で佇む2人の男がかっこいい。
全編を通して演者の卓越した演技と音と画面の相互作用が素晴らしかった。ドラッグのような"ぶっ飛び感"を感じたいなら今作をオススメします。なので反対に"ヤバイ絵面"が苦手な人にはオススメしません。この作品は人を選びます。