カタパル

ライトハウスのカタパルのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
4.2
すごい映画。

特徴としてはほぼ正方形のモノクロ映像。これは1920年代中頃から1930年代初頭の短い期間に使われたMovietoneというフィルム式トーキーのフォーマットらしいです。舞台が19世紀後半の米国ニューイングランドなので、時代設定とマッチさせたのもあるでしょう。しかし、正方形の効果は長方形の映像に慣れた私達に窮屈な息苦しい感覚を与えるのに成功しています。

コントラストをうまく使って精神状態や人間関係を描く技法。登場人物はウィレム・デフォー演じる老人とロバート・パティンソン演じる若者の二人のみ。この二人が灯台の守り役なのですが、この二人は対比的な役割となっています。老人と若者、神と下僕、酒と水、森と海。対比される存在でありつつ、合わせ鏡の存在でもあります。この映画はどちらの視点なのか、それとも第三者の視点なのか。いずれにせよ、その視点は「信用できない語り手」です。嘘と幻想の境界線。そもそも、本当に二人なのか?

もう一つの特徴は比喩の多用です。死の象徴としてのカモメ。欲望の象徴としての人魚。神の象徴としての光。

ウィレム・デフォーとロバート・パティンソンの演技も鬼気迫るものがあります。