図師雪鷹

いつだってやめられる 闘う名誉教授たちの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

5.0
ついにこのシリーズが終わってしまった…悲しい。

前作の敵であるヴァルテルが、とある恨みから大学内で神経ガステロを企てていることを知ったピエトロ。そこには最愛の人がいる。彼は、それを阻止するために仲間全員と脱獄しようとするが…。


終始楽しめた。もう出ないかと思っていたあんなキャラからこんなキャラまで大集結。不遇なキャラも存在せず最終シリーズとしては最高の出来だったと個人的には思う。

1つ気になったのが、刑務所内に演劇部があるということ。正直私は初耳だったが、イタリアならあるんだろうなと何か納得してしまった。不測の事態に巻き込まれて舞台で変なアドリブを入れたシーンでは笑いが込み上げてきた。

そして回収されたピエトロのとある伏線。人間の汚さというのをまざまざと見せつけられた気がする。だが、それに屈せずミッションをやり遂げたピエトロには尊敬せざるを得ない。


そして、今までで一番切ないのも本作。当然と言えば当然の展開になったのだが、何だかとても悲しい。ピエトロの人生はもっと幸せだったはずだ。あともう少し歯車が噛み合っていれば…。
しかし、最後に提示されたのは未来への希望。あのシーンがあったからこそ、このシリーズは完璧なフィナーレを迎えることができたと私は思う。
"きっと自分には何かができる" と信じる心は忘れてはいけないと教えられ、思わず涙が…。
図師雪鷹

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