ぺり

シシリアン・ゴースト・ストーリーのぺりのレビュー・感想・評価

3.5
俗世離れした空間の幻想的な美しさ。
凄惨な事件を描いているのに終始美しい画と空気感で進んでいくストーリー。
澄んだ空気の舞台の中に、人間の惨い一面はより一層際立っている。

他の方もおっしゃっているとおり、夢と現実の境が難しいが、
根本は実際の事件にフィクションの恋物語を織り交ぜた作りという所、初めに述べた舞台設定、監禁されていたジュゼッペの憔悴しきった状態、
そういった夢と現実の共存のような世界観が続いている事から、
途中からの現実と夢との境界のほぼ無いような雰囲気も馴染んでいるように感じた。
夢と現実、相互に際立たせたり馴染んだりする不思議な感覚だった。

ラストのかなり凄惨なシーンすらも、本当に綺麗で、切なく、忘れられない。
現実にあった凄惨な事件が、夢のような美しさの中に描き出されている映画。