シシリアン・ゴースト・ストーリーの作品情報・感想・評価 - 66ページ目

「シシリアン・ゴースト・ストーリー」に投稿された感想・評価

カジマ

カジマの感想・評価

4.0
この映画は何回か観てゆっくりと噛み砕いたほうがいいのかもしれない。

だんだんと身体に染み渡るような感覚を感じました。

試写会で観させていただいたので、アフタートークでシチリアの文化とか聞けて理解できた部分もあるので、予備知識があるとさらに楽しめるのかもしれません。


決して明るいストーリーではないし、2人でいるときは明るく心温まるシーンになるが、すぐに重たい空気感が訪れる。
必ず訪れる別れを知っているからこそなのか、ルナからジュゼッペに宛てたラブレターをジュゼッペが少しづつ読むシーンで胸が締め付けられた。

あとは、随所に感じる大自然の風景と音。
風の音、水の音を最近こんなに近くに感じただろうかと思い返すほど、ストーリーとはまた違う感覚が呼び覚まされた。

テーマは重いのだけど、観終わったあと綺麗なシーンが頭には残っていて不思議といい作品だと思いました。
ミーー

ミーーの感想・評価

4.0
シチリアの美しい自然の中で、陰惨な誘拐事件が起きる。被害者の少年を想う少女は、懸命になって少年を探す。物語の展開は、想像していたほのぼのとした恋愛ファンタジーではなくハードなサスペンスで、はらはらして観た。
少女の少年に向ける一途な恋心がまぶしく、また痛々しかった。「彼は私のすべて」と言いきる純粋さは、ほほえましいと同時に鬼気迫るものも感じさせた。状況が状況なので、たいがい険しい顔をしている彼女が、たまに見せる笑顔がいい。
幽閉された少年が追い詰められ弱っていく痛々しい姿もさることながら、少女と仲のいいクラスメイトとのやりとりや、母親が思春期のわが子をもてあます感じもリアルで、どうにもならない現実の場面と、幻想的で美しいファンタジックな場面との対比が効いていた。現実と夢の境目があいまいにぼかされ、溶けあっていく、不思議な感覚を味わった。
試写会で鑑賞しました。前情報なしで観に行ったので事件の凄惨さにかなり打ちのめされてしまいました。幻想的な展開とどうにもならない現実は現代版パンズ・ラビリンスのようでした。トークショーで字幕担当の岡本さんがシチリアのマフィアの特徴や映画の中の自然や動物の意味など説明してもらって個人的に暴走していた深読みがスっと整理されました…公開前にもう色々調べて改めて観に行こうと思います。あと、ガエターノ君がどちゃくそ美少年で悩殺です。
みん

みんの感想・評価

-
水の中のシーンが神秘的で素敵。メタファーっぽいものが多くて意味が気になりました。

実際の事件を元にと思うと何とも言えない…ジュゼッペに捧げる映画ということでこういう弔い方もあるのかなとは思ったのですが、胃が痛いしちょっと抵抗を覚えるシーンも…
すみれ

すみれの感想・評価

3.4
2018.12.06
Filmarksの試写会

悲しい映画だってなんとなくわかってはいたけど、実際観るとやっぱりつらかった。

だけど悲しいだけじゃなくて、映像が綺麗だったり、ファンタジーが絡めてあったりして、ただの悲しい事件の話じゃないところが良かった。

ただ息もできないようなぴんと張り詰めた空気とか救いのない展開とかそういうのが苦手だから、いつ終わるんだろうってちょっと思ってしまった笑

ルナの髪型好き。
れおん

れおんの感想・評価

3.4
1993年、地中海に浮かぶイタリアのシチリア島での実際の事件を描く。13歳の少女、ルナが想いを馳せていたジュゼッペが突如失踪してしまう。当時のシチリア島での背景を描きながら、現実から目を逸らす周りの人々と向き合い、少年を想い続ける少女。少年はなぜ失踪していなったのか…
国も時代も環境も、我々とはかけ離れた世界ではあるが、日本の現代社会に通じる、感じ取れるものは少なからずある作品。深く、清く、何とも切ない、心が締め付けられる。
神秘的な映像美が続き、芸術性が高い、ファンタジー作品ではあるが、映画の根本が少しずれているようにも思える。価値観や映画の手法が伊映画を普段見ない身として、上手くハマらなかった。
人間が全員人間には見えない。瞬きが少なく、単調な喋り方。あまり喋らない、自分を出さない、とシチリア島の人々の特質であることは評論家の方がおっしゃっていたが、映画の中の人物としては薄すぎる。
ストーリーの展開も起伏が激しく、求めているところは表面上でしか描かれておらず、重要ではあるが、表現・描写のシーンが長く続き、人物があまり描かれない。映画全体を通して、深いように見えて、単純。共感できなかった場面が多い。
イタリアではヒットしなかったと言う。やはり、実際の事件として、本国での人々は見ていて苦しかったのであろう。
彼の魂は届いているのだろうか。司会の配給会社がおっしゃってた感想では、目的は果たされていないのではなかろうか。
cheezy

cheezyの感想・評価

3.4
悲しくてしばらく言葉がでませんでした。。本当にあった事件から作られたお話。
美しい自然と、対照的に残酷な現実と。大迫力の音響が印象に残ってます。
映像美と音楽の心地よさが印象的。
実際の事件がモデルになってるのは衝撃だった。
言われてみるとイタリアマフィアらしさが滲み出ているような気も…。

10代の少年少女だからこその純粋な想い、願い、希望…
見ていて辛くもあり、どこか懐かしさを感じる心揺さぶられた作品だった。

上映したらまた行こうかな。

このレビューはネタバレを含みます

全体として、どこか冷たさを感じさせる自然の映像と幻想的な水のイメージを音で支配して、何気ないシーンを不穏な空気で包んでいました。

予備知識なしで観たので何が起こるのかわからず、しかし、いざ展開し始めるとタイトルから終わり方がなんとなく見えました。

トークショーでやたらと涙が〜みたいな話をされていましたが、全く泣けなかったです。抱いたのはショッキングな内容と映像美が調和した感覚です。
でも、その調和に脳が追いつけず、感情がぐちゃぐちゃになりました。

特に酸で溶かされたジュゼッペが水の中に放られるシークエンス。死体の処理という残酷な事実に対して、映像が美し過ぎるのです。しかも、これを長尺で見せつけられます。

これはジュゼッペの魂の解放という意味付けがなされていたからでしょうか。目を逸らしたくなる気持ちと見惚れてしまう気持ちとが混ざって気持ちが悪かったです。褒めてます。

ラストカットも印象的です。あの十数秒だけでこの映画は救いが提示できていました。このカットに対する"夢なのでは"という観客の指摘が面白かったです。

色んなシーンについて語り合いたいと思わされる映画でした。
Rina

Rinaの感想・評価

3.2
試写会にて鑑賞。

ストーリーとして良い映画だったと言うのは難しい。。。
映像美からは考えられないほど残酷な話すぎて、目を覆いたくなる。
ファンタジーを交えながら本当にあった話を風化させないと考えられた作品。
シチリアの内向きで口数の少ない土地の様子が現れまくってた。
何回も観て理解できるって字幕翻訳の岡本太郎さんも言ってたけど本当そうだと思う。
メッセージまで受け取るのは時間がかかる。

苦しく暗いストーリーとは違い、
撮り方はとにかくきれい。
自然、森、人々、水、海、暗闇、全てが美しかった。
最後の水を舞うあのシーンも。
言葉がなくても行き着く先が伝わる。

本当に、
美しくて残酷な映画だったなぁ。。