なつ

チャンブラにてのなつのレビュー・感想・評価

チャンブラにて(2017年製作の映画)
3.6
マーティン・スコセッシから『感動的で美しい映画』と絶賛されたらしい。
南イタリアを舞台に、ロマの少年ピオが逞しく生き抜く姿を描く。
ロマ人は、ナチス時代にユダヤ人同様に迫害され50万人が虐殺された。
差別、迫害され続け、雇用や医療を拒否され警察・司法さえ保護してくれない。
結果、負の連鎖が生まれ、悪いことで生きていくしか他なく、更に侮蔑される悪循環が生まれる。
そういった背景を簡単に紹介すれば良いのになぁ。
達観した瞳ながら、ママに甘える姿、無邪気な笑顔、友達と家族に挟まれ苦悩し涙するピオは美しいけど、苦しい。
物事の善悪を教わって育ってない彼だけど、“男の美学”の片鱗を感じた。
なつ

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