今年のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を作品賞含む5部門受賞した作品。
ナポリを舞台にマフィアのボスとその殺し屋の物語をミュージカルに乗せている。
ミュージカルの音楽がカンツォーネなので、「一般的な」ミュージカルをイメージすると、「なにこれだっさ!」になるのだろうが、基準は一般的なミュージカルではないので勘違いしてはいけない。
チープさが漂い、カッコよさとダサさが同居したノワール。
ところどころに笑いと映画へのオマージュを散りばめていて、映画好きは、何が引用されているのかあまりにも分かりやすくて楽しめると思う。
後半のトリックは面白いし、アクションもある。イタリア映画もこういうのを撮るんだなとじんわりくる。
かなり盛りますが、「ラ・ラ・ランド」meet「ベイビー・ドライバー」イタリア版。
主人公チーロ役は、「いつだってやめられる」シリーズ、2、3作めにルーチョ役で出演している、ジャンパオロ・モレッリ。
前作の「僕はナポリタン」では、バンドのボーカルとしてちゃんと歌ってるので、今回のあの音程はわざとなのではないか。
ちょっとアミハマみのある色男だ。