Tai

毛虫のボロのTaiのレビュー・感想・評価

毛虫のボロ(2018年製作の映画)
4.0
たった14分間の宮崎駿ワールドは、あらゆる技術と魅力が詰まった濃密なショートフィルム!
まさに小さな小さな大自然でした!

生まれたばかりの毛虫のボロ。
何もかもが初めてのボロの目線で見る虫の世界は不思議の塊。
人間には小さすぎで捉えることができないものも、きっと虫たちにはこう見えているのではないかという想像力を膨らませる表現には圧倒されるばかりです。
「ほんとに、よくこんなん思いつくなぁ」と毎回思わされる宮崎駿監督作品ですが、今作はそのセンスがギラギラに輝いてました!

何より凄かったのが、子供(特に幼児)への掴みの良さ。
開始数秒でボロが孵るのですが、それだけで劇場の子供達が笑う笑う。
宮崎駿監督が子供を非常に好きだというのは聞いたことがありますが、本当に子供心を惹きつけるセンスは脱帽でした。
その魅力に一役買っていたのが、声・音を演じていたタモリさん。
音を人の声で表現するというのは「風立ちぬ」でもやっていたことでしたが、虫の世界の何だかよくわからない音をタモさんによって面白く興味深いものに表現されてます。
子供達の笑い声とともに観るのがベストな作品ですね^_^

初めてのジブリ美術館でしたが、美術館内容含め、あの空間を¥1,000で楽しめるというのはコスパ良すぎですよ!
チケット競争率の激しさは美術館とは思えないものでしたが納得です。
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