のら

ホワイトアウトののらのレビュー・感想・評価

ホワイトアウト(2000年製作の映画)
2.5
端的に言ってしまえば、日本版ダイ・ハードを目指した映画。

ダイ・ハードは冴えない感じのおっさんが孤軍奮闘するある種の持たざる物の泥臭い戦いだった。しかし本作の主人公である織田裕二はただの登山好きにも関わらず、敵を手際よく倒していくのでスリリングな要素が弱い。また早い段階でテロリストに亡き親友の婚約者を人質に取られている事を知ってしまい、変な使命感に目覚めてしまう為にテロに巻き込まれてしまった感が弱くなっている。

また敵に当たるテロリスト集団「赤い月」 のディティールも薄く、宇津木と笹原の対立軸も分かり難いので、テロリストの主張が見えてこない。

日本版ダイ・ハードとしては悪くはない出来だが、ダイ・ハード2以降のダイ・ハードシリーズがただのドンパチアクションになってしまったのと同じ轍を踏んでいるように見える。つまりダイ・ハードの駄目な部分を真似した勿体無い映画になってしまっている。
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