コーディー

クレアのカメラのコーディーのレビュー・感想・評価

クレアのカメラ(2017年製作の映画)
3.9
ようやく4連続ホン・サンス劇場ラスト〜
最後まで愛ある弄びを食らうキム・ミニとサラリと入ってくるイザベル・ユペールのとても一般人には見えないオーラが楽しかったですw

カンヌまで来て終始勝手な言い分に翻弄されるキム・ミニ演じる映画会社社員とカメラの魔法で感情を切り取り変化をもたらすユペール演じるクレア。私欲に満ちた面倒臭い人間模様、そこにもともと理屈なんてないから醜くも滑稽に移り気を繰り返す。そんな捉え所無さは時間の感覚まで曖昧にw

映画祭でカンヌ滞在中だった監督が同じく来てたユペールと即興的に数日で撮ったらしい作品。69分という中編ながら4連続ホン・サンス特集のラストに相応しい締めくくり。人生思うようにいかんから面倒くさいけど繰り返そ〜な諦めと再生を前3作より表情豊かに演じるキム・ミニの吹っ切り具合が爽快!ラスト好きだな〜

‪そして今回も登場するどうしようもない映画監督とさすがの理不尽にムッとするキム・ミニwそれでもグッと堪えて次への準備を黙々とこなす彼女のいろんなもん含んでる感。なんて事ないシーンやけどホントに魅力的!
作品ごとに違う感情を監督のカメラの魔法によって切り取られるキム・ミニの美しさ。4作品どれも面白かったです〜