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四畳半芸者の枕紙のにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

四畳半芸者の枕紙(1977年製作の映画)
4.0
今まで5回くらい、今日こそは全部観るぞと再生を始めて、途中で寝ちゃったりで挫折して、を繰り返してきた作品。2021年はまずこの映画を乗り越える。ちゃんと観るとちゃんと面白い、お馬鹿モードな中にメタな孤独をちらちら見せてくる西村作品。情に厚くて女神すぎる宮下順子のお腹の上で死ねたら最高だよな~。中島葵のお手頃感はひたすらたまらないし、ロマンポルノ界随一の美乳女優水城ゆう(私調べ)はやっぱり美乳だ。主人公の頑健強靭絶倫ぷりも清々しい。というかやはり中島葵が素晴らしすぎる。表の顔は華やかな芸者、しかし真実は子持ちヒモ飼い。芸者としても実際は宮下順子の二番手三番手で、なんのために私働いてんのかしらーなんて人生への疑問をずーっと抱いてるんだけど、ヒモはヒモらしく優しくて寝込めばお布団かけてくれちゃうし、まぁいいかーって妥協して現状維持なとこはすごく共感してしまう。そうやって中島葵に目を奪われてからの終盤、宮下順子の「私なんてどうせ」の一言はずーんと重い。いろんな男に求められて求められて、でも男が求めてるのは自分の「道具」だけで、心を求めてくれる本物の愛を誰よりも渇望してたその孤独。なかなか佳い映画ですよこれは。
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