柏エシディシ

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私への柏エシディシのレビュー・感想・評価

4.0
新しい青春映画のマスターピース!!

昨年のレディバードの時にも書いたことだけれど。優れた青春映画は、ある特定の世代のある特定の時期を切り取りつつ、リアリティを持って活写しながら、ある普遍的な物語を紡ぎ出すもの。
本作はSNS世代の若者たちの"いま"を誰も観たことのないカタチで映画にしながら、どの世代の心にも響くストーリーで語っていく。
「世界でいちばんクールな私へ」
誰しも大なり小なり、自分のなりたい自分と実際の自分の間に在るギャップに悩み苦しむものではないだろうか。
丸くなって歩くケイラの背中は、自分では観る事の出来ない、僕ら観客一人ひとりの背中でもある。
憶えのあるあの感覚。だからこそ、こんなにも可笑しくて、こんなにも痛くて、こんなにも愛おしい。
「自分らしくあれ」なんてメッセージなんて使い古されているけれど、不器用でもこんなにも誠実で真っ直ぐに語ってくる映画は、ちょっと最近記憶にない。今生きる事が苦しい人、日々に楽しみを見出せなくなっている多くの人達に届いて欲しい映画。

YouTuber出身であるボーナム監督の演出感覚が刺激的だし面白く、それでいて細やかな心理描写や絶妙な科白回しにも唸らされた。この人もジャドアパトー組。この人のフックアップ力は、ほんとマイルス・デイビス並み。今後も楽しみな才能がでてきましたね。

それでは……グッチー👌