じぇれ

劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズのじぇれのレビュー・感想・評価

3.4
【もっこり祭りだ、ワッショイワッショイ】

平成の終わりに伝説の昭和アニメが大復活!
細かいことを言うのは野暮ですが、まずは気になったことを列挙します。

①プロットの構成が甘い
絶対に負けないヒーローと設定しているので、ラスト30分がほぼバトルというのはきつい。負けるはずがないのだから、緊張感は希薄。
②悪役の設定が甘い
出てきた瞬間分かる悪役。主人公無双をやりたいために、強引に私怨を作り、悪役のキャラクターを矮小化している。
③主要レギュラーキャストの老い
質を考えれば、神谷明氏はじめ殆どのレギュラーキャストは替えるべき。スキルはあれど、皆おっちゃん・おばちゃん声じゃあ、恋愛模様は盛り上がらない。。。

でも、変えないんですよ。わざと変えてないんです。
なぜなら、本作は新シリーズとして再開させるためのリブートではなく、昔のメンバーが集まることにこそ意義がある、1回限りの同窓会映画だから!

潔くていいじゃないですか。昔観てくれた人たちがメインターゲットのファンサービス映画として、「細かいことは気にするな、それ、もっこりもっこり!」ってな感じ(笑)

実は3回ぐらいしかテレビ版を観たことのない私でも、作り手たちが楽しんでそうだなぁとニヤニヤしていました。

でもね、もう1つ理由があると思うんですよ。いまさら昭和アニメをそのままのノリで復活させたのには。
おそらく、大先輩たちからのエールなんでしょう。

「若いクリエイターよ、コンプライアンスなんて気にせず、もっと自由に”楽しい”を追求しろ!」

そう考えると、映画の質はやや低めでも、採点は甘くなっちゃいますね。

若い世代よ、前向いて進め!
もっこり
じぇれ

じぇれ