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セラヴィ!のメグのレビュー・感想・評価

セラヴィ!(2017年製作の映画)
4.0
私は変な人が出てくる映画が好きだが
それにしたってひどいんちゃうか!
と思ってしまうぐらい
ポンコツな人たちが集まっていた(笑)

右腕のスタッフは雇ったバンドのボーカルと犬猿の仲
何かっていうと喧嘩し始めるし、カメラマンも
写真そっちのけでナンパしてるか食事のつまみ食い。
バンドのメンバーは
弁当じゃなくて出席者と同じものを食べる契約だ
ってもめんるんだけどその結果食中毒おこすっていうね。
まぁいろいろと細かいネタを仕込んでくるのです。

また、マックスの義理の弟がね
臨時ウエイターとして雇われるんだけれど昔は
国語教師だったものの、今は引きこもりの無職。
おどおどしてるんだけど何かしでかしそうな雰囲気を
醸し出しててヒヤヒヤ。

スタッフもスタッフなら結婚式の新郎が
もう自分勝手でいけ好かない。

出てくる人出てくる人が
ほんとどうしようもないポンコツ

このトラブル続きの展開は三谷幸喜の
有頂天ホテルをちょっと彷彿させる感じかもしれない。

たださすがフランス映画!って思ったのは
仲の悪いバンドのボーカルとマックスの右腕の女性に
おまえらそんなにいがみ合ってたら仕事が進まないから
お互い謝ってうまくやっていけるようにハグしろって
マックスがいうわけですよ

最初は嫌がってた2人だけど上司の指示だから仕方なく
ハグするんだけどハグした瞬間に
唐突に愛が芽生えるというね。
もう爆笑した。 
さすがフランス、愛がなくては始まらない。

他のスタッフも就労ビザがなかったり不法移民らしかったり
多国籍な集まりなので言葉も通じなかったりするわけだけれど
そういう人たちの手を借りなければやっていけない事情が
今のフランスの実情ともリンクしていて、
結婚式は社会の縮図。うまく行かないことだらけ。

生まれた国も違えば文化も違う、アジア系にアフリカ系、
決して豊かな人生を送っている人達ではないのは
見ていてわかる。
フランスってつくづく多民族国家なんだと知った。
人生は、人に泣かされ、人と笑う。
どんな状況でも幸せな面を見つけて人と笑い合う。
そんな逞しさと人間愛を感じて私はとても感動した。

セ・ラ・ヴィ それが人生さ!
と、どんな時でも楽しみながら生きていきたい。
エンディングに流れる『君の瞳に恋してる』が
ベタすぎて笑う。 
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