フェイ・グリムの作品情報・感想・評価

「フェイ・グリム」に投稿された感想・評価

宇京

宇京の感想・評価

3.7
同じ世界
yasuka

yasukaの感想・評価

3.8
こんなセンスのいい企画またお願いします。
微笑

微笑の感想・評価

3.5
ハートリーが短編で培った実験精神の結実。
しかし、そのとっつきづらさが前面に出ている。全編ダッチアングルなどの特異な手法の狙いは分からないでもないのだが、果たして面白いかと聞かれると今一つ。
動線や人物の所作などにはハートリーらしさが滲んでいるが、ロングアイランド三部作のようなものを期待すると、かなり肩透かしを食うはず。
ファンなら恐らく楽しめるが、過度な期待は禁物。初めてハートリーに触れる人は、本作は避けて初期作品を当たった方が良い。
なつこ

なつこの感想・評価

3.7
なんか笑っちゃった
とり

とりの感想・評価

3.0
正直者は損をする、ヘンリーフールに振り回される人々がまるでトリュフォーが好きそうなそして作りそうな犯罪映画に。ハル・ハートリーらしい淡々とシュールなやり取りに、突然のスパイ風味、そしてぎこちなくも徹底された斜めのカメラワークに世界が歪んで見える。初めは受動的だつたのに次第にアグレッシブになる、とにかくやり手のフェイ・グリムの肝の座った決断と行動の数々に手に汗握る瞬間も。前作の田舎町を舞台に表現者の姿勢や葛藤を描いた作風は何処へやらな飛躍で国家を股にかける陰謀論に?表現の真髄とはいつの時代も反体制的なものであるだろうけど、それを文字通りの体制の転覆に繋がるストーリーに仕立てるとは。ヘンリー・フールってそんな過去持つキャラだったの!愛と革命分子・テロリスト、亡命者。つまり見る人を多少なりとも選ぶ作品であることに変わりはない。独特の世界観は癖になるものがあるけど、一見さんには敷居が高く寄り付きにくい気がする。緊迫感のある(筈の)規模の大きな話へ、尺も結構あるし予想外の超大作?つまりハル・ハートリー愛が試される?ハル・ハートリー好きだと思っていたボクだけどなかなか疲れたしなかなか内容が頭に入ってこなかった、けど2年前の糞デスノートの10年前にはNYインディーズ映画シーンの鬼才がノート争奪戦を作っていたとは。最後素敵。時が経ったらまた見直したい、その時はもっとちゃんと全神経を傾けて。

TOMATOMETER46 AUDIENCE57
Critic Consensus: Fay Grim is too concerned with its own farcical premise to present a coherent, involving story.
一作目のがやはり好きだなぁ
どんどん彼の良さが無くなっているような。ザラザラした画面が欲しくなる。
蛇足を何とかここまで持ち切るのは凄い。
果たしてラストどうなる。
あーる

あーるの感想・評価

4.0
ハルハートリー復活祭
最後に2作目の今作を鑑賞。

罪多きヘンリーに振り回されるサイモンもフェイもネッドも、大好きです。

ハルハートリーの描く人物像にハマってしまいました。
びっくりした。まさかのスパイもの、社会派ブラックコメディ。奇想天外で馬鹿馬鹿しいけどきちんとアイロンをかけたシャツみたいな清潔なハートリー・ワールドは健在。
パーカー・ポージーは前作ではあまり注目していなかったけれど主役を張ったらなんと美しく魅力的なこと!ポケットのないあの黒いコートが素敵すぎて目眩がした。中盤からちょっとダレるのが惜しいかな。ハートリーのラストはいつも心震える。

ヘンリー・フール・トロリジー第2作
ムチコ

ムチコの感想・評価

4.0
トリロジーの2作めでハルハートリー映画祭コンプリート。意外と愛してんのね、な話だった。

いや絶対あとづけの設定でしょう。という無茶な展開が中学生の落書きみたいでむしろかわいくなってくる。不在の何かを追い、不在の何かについてしゃべり続けるスタイル、何かに似てる〜と思ってたら途中で明確にリヴェットへのオマージュが示される(見下ろす屋根、階段に腰掛けてキャンディー食べる女子2人)。

終始ナナメの画面は意図も効果もよくわからないが、アップリンク最前列で首曲げて見上げてたせいか違和感なかった。
Marrison

Marrisonの感想・評価

1.8
「フェイ」「……フェイ」と何度も“彼女”の名が発される冒頭。前作で垢抜けない若女子だったパーカー・ポージーが、非の打ちどころのない美貌のオトナ女子として映り込んでる。
ノーベル文学賞なんていう跳ねすぎのとこ以外はけっこう苦みも渋みも酸っぱみもよい堅実な人間ドラマだった前作『ヘンリー・フール』から一転、スパイ・スリラー!という超特大な飛び出し、、、の荒唐無稽さに警戒させられつつも私は、じつのところ本作こそが「この嘘臭い人類世界の真実を抉り出す」という使命感に満ちた大誠実作な気がじわじわしていった。
その根拠は────前作から「詩」という鍵を引き継いでて、三連符ピアノな劇伴が『エンドレス・ポエトリー』(全体主義的圧政をふくめたあらゆる人間性抑圧からの解放!を個人社会両面で遠慮なく求めていこうとする2017年最善の導師映画!!)の主旋律そっくりであり、おまけにそのホドロフスキーの出身国チリでアメリカのCIAがかつて本当に引き起こしたクーデターによる軍事政権ムリヤリ樹立、という隠しようのない暗黒史(一般的日本人はあまりこれを知らないけど、ホドロフスキー支持者は当然勉強してるよね)を当の下手人アメリカ人の立場でしっかりと主題に結びつけてるわけだから、これはもう現在進行形の現代史をいかめしく見つめんとする者の一人としては「鳥肌級映画」の称号用意なのだった。
ということで、詩からの逸脱でも迷走でも何でもない、詩の地道、詩の全開、詩の究極ファンファーレが来つつあるはずで、覗き絵の中に見つけられた文字は何語の何という言葉?のところでゾクゾクはピークに。。。
だが、、、、、、、、、、、そこ止まりだった。

約15度の斜め構図が多用され、右へ左へインディペンデントの自由さで?持ち上がってそれは電話シーンのカットバックで緊迫効果を(狙い通りに)上げたりしたけど、そのうちにバカの一つ覚えにしか見えなくなった。
いや、それはいい。
映画作りの技量の問題じゃない。シナリオ以前。世界認識の問題。やっぱりハートリー監督はただのアメリカ人だってことかしら。ホワイトハウスやペンタゴンや大手マスコミとかにこしらえられた “USA万歳” “ポスト9・11という名の、非イラスム対イスラムのいがみあい” の檻の中から一生出られない大衆の一員ってこと。(これについては後述します。)
結論としちゃ、ポージーら美女三人の魅力がなければ完全崩壊してた退屈な退屈な後半だ。悪いけども、前作を支えぬいたサイモン役ジェームズ・アーバニアクとへンリー役トーマス・ジェイ・ライアンの二人には、スパイ物はヴィジュアル的にまったく荷が重い。かといってCIAエージェントとかの新登場男優らも(観てすぐ忘れちゃうぐらい)貢献度薄かった。
でも、ヘンリーとフェイが妻からの微愛継続中なのに一度も会えずに終わったのは、情趣あったかも。



▼閲覧注意▼

でさ、特別に語るけども、、以前、私の親戚が月給20万円でCIAに雇われてたんで、実際の“スパイ”たちがどれほど地味でバカみたいなトリッキー業務をさせられてるか私は知ってる。。
スパイっていうのはね、あたかも一人一人が一国の代表政治家みたいな意識の高さで世界情勢のエッセンスをスパイ同士で「現場で」話し合ったりすることはない。実際に仕事の一つや二つや三つや四つぐらいで全世界に大影響与えたりすることはない。ないようになってるから。キホン、CIAにかかわる人間の99%はただの(情けないぐらいの)歯車です。これをみんな覚えておいてね。すなわち、この映画のムリすぎる華やかさはデタラメ。ポリティカル・スリラー映画の見すぎなんだよハートリーは。
確かに実際のCIAの下部のバカみたいな者らも世界情勢について一定の知識を持ってて、自分の業務遂行とCIA本体の利益がどうつながるかも、わりと正確に認識してる。だから例えば戦争寸前の二国の向かう先とかについても雄弁に語る時があるけれど、実際に業務としてやらされてることは世界情勢なんかと全然結びつかない「世界最新の育毛剤情報の入手」(これホントだよ!)とか「単なる世間話のかき集め」「とにかくお喋りしてくるだけ」である上に、それぞれ家庭内に奥さんとの不和とか子供のしつけとかどうしようもない平凡な問題(+報酬もっと上がらんかいな)を抱えて犬も喰わない夫婦喧嘩で溜め息ついたり店で泥酔して警察に保護されたり休日に家の外壁を塗り直そうとして梯子から落ちて足首を折って金魚鉢を壊しちゃったり、、、というバカな日常を送りつつ、スパイなんてやめたいやめたいとこぼしつつ、やめたら(正業のほかの貴重な)20万もらえなくなっちゃうし、途中でやめるなんて言ったらCIAに殺される可能性大だし、現に離脱希望した仲間が至近距離で殺されるのを見せられたりしてるから、己の運命を呪う・神を恨むの繰り返しなの。スパイとスパイが「フランスが」「ロシアが」「中国が」なんていう具体的国名挙げての大局的会話なんてしないよ。できるわけない。しても仕方ないんだもん。繰り返すけど、どのスパイもちっぽけな歯車にすぎないもん!
この映画、「スパイのくせに配偶者や子供のことで悩む」のところは確かにリアルなんだけど、リアルなのはそこだけです。くれぐれもみんな騙されないようにね。
ちなみに、2018年現在のロシア政府の公式見解は「全世界のテロの9割以上はCIAによって引き起こされてる。9・11はもちろん自作自演」。それが本当かデタラメかは私たちはどちらの証拠も己の傍らにないのなら肯定も否定もする資格がない。思考を止めずに一人一人が少しでも賢く変わろうとすればいいだけ。もはや映画と関係ないけどね(笑)。

[ハル・ハートリー復活祭]
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