ジョジー

ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~のジョジーのレビュー・感想・評価

3.9
享年48歳。あまりにも早く逝ってしまった歌姫・ホイットニー・ヒューストンの素顔に迫るドキュメンタリー映画。
学生時代、ホイットニー・ヒューストンのアルバム『そよ風の贈りもの』を聴いて過ごしました。ちょうど1986年に日本公演があり大阪城ホールでのコンサート観に行ったんです。彼女の歌声は私の青春といってもいいかも。
母シシー・ヒューストンは有名なゴスペル・ソウルシンガーで、いとこにディオンヌ・ワーウィックがいたりと音楽一家に生まれた彼女。その美しさは声だけでなく、スタイル抜群のルックスにもあるんですが、はじけんばかりの笑顔の裏には色んな苦悩があったんですね…。
ホイットニーのことをずっと好きだったわけではないので、メディアが彼女のゴシップを取り上げていたことも、薄っすらとしか記憶にないんです。さすがに亡くなった時はニュースを観てびっくりしましたけど。
良くも悪くも家族がいつも一緒なんですよね。このドキュメンタリーのインタビューでも出演している母、兄弟たち、元夫であるボビー・ブラウン、大好きだった父の存在が大きかったんだろうと。
ホイットニーが家族を大切にする故に、なあなあになってしまったところもある気がします。守りたかったのかもしれないけど、血のつながりがあってもお金や嫉妬が絡むと人は変わるものなのかなって悲しくもなり… 
ホイットニーがケヴィン・コスナーと共演した『ボディガード』で人気を不動のものにするんですが、その辺りから『アリー/スター誕生』と重なるところもあるなぁなんて思いながら観てました。
プライベートを含む膨大なホーム・ビデオや貴重なアーカイブで紡がれていく映像。関係者のインタビューは未だに証言できないところ、そして赤裸々なところと色々ですが、ホイットニーの壮絶な人生を知ることができます。
彼女の歌を今聴いたら、また違った曲に聴こえるかもしれません。『グレイテスト・ラブ・オブ・オール』なんてきっと彼女の心の声かなって思えてしまいそう。何度も鳥肌が立ったし、涙もこぼれました。もっと彼女の歌声聴いていたかったな。
ジョジー

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