Inagaquilala

アドリフト 41日間の漂流のInagaquilalaのレビュー・感想・評価

アドリフト 41日間の漂流(2018年製作の映画)
3.6
原作は20年前に出版されたノンフィクションということで、当然のように実話であるため、この本を読んでいたり、この出来事を知っていたりすれば、当然、結末はわかっているのだろうが、幸いなことなのか不幸なことなのか、どちらにも当てはまらなかったため、すっかりミスリードされてしまった。機内上映で観たため、日本ではその時点で未公開ということで、作品に対する情報もなかった。

人に頼まれて、ヨットをタヒチからサンディエゴまで届ける男女のカップルの話だが、当然の如く、途中で激しい天候の変化に遭い、船は難破する。この騒ぎで、男性のほうが行方知れずとなり、絶望の淵に投げ出される女性だったが、その目の前に水上を漂う漂流物が現れる。これ以上書くと、ネタばれになるのだが、少し踏み込めだ、この後、一種の「夢落ち」に近い展開となる。

自分としては、いちばん歓迎できない仕掛けなのだが、すっかりその気にさせられたこともあり、これもありかなとも思った。なにより、これがノンフィクションの映像化であり、ある程度、そのくらいのことは許されるのかなとも考えたからである。ある種の恋愛映画と考えれば、それも許されるかなという感じだ。監督はバルタザール・コルマウクル、主演はシャイリーン・ウッドリーとサム・クラフリン、このくらいのデータは付け加えておこう。
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