ねこ無双

ホワイト・ボイスのねこ無双のレビュー・感想・評価

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)
4.0
のっけからテンポ良くユニーク。
資本、拝金主義を皮肉った映画。
テレフォン・アポインターの仕事にやっとありつけた主人公。
せっせと営業するも速攻電話を切られ悪戦苦闘の毎日。
契約を取りたければホワイト・ボイス(白人声)を使え、と先輩から忠告を受ける。ウィル・スミス風では上品だが白人ではない。本物の白人を目指せ!パワーコーラーを目指せ!
ホワイトボイスを手にした主人公は恋人、友人、倫理も切り捨て、成り上がっていく。

同じ頃ウォーリーフリーという企業が勢力を伸ばしつつあった。寝食を工場内で与え生産させる会社として人気を集める一方で、1日14時間に渡る拘束労働から新しい奴隷制度だと批判を浴びていた。この企業が物語に大きくかかわっていきます。

ホワイトボイスは腹話術か?って疑われるくらい。(吹替じゃないのかなってくらい)
主役のラキース・スタンフィールドは軽妙な魅力。
アジア系の同僚にやたらスティーヴン・ユァンに似てる人がいるな、って思ってたら本人だった!
彼は労働組合を立ち上げようと会社と闘う男。
他にもアーミー・ハマー(イカれた金持ちCEO)、ダニー・グローヴァー(ホワイトボイスを授けてくれる同僚)も出てる。

物語は、はいはい、資本主義を罵倒する社会派映画だねって観てたら、途中からまるでホラーかって…思うようなゾッとする物語に転じていきます。
コーラビッチ、馬、クソ缶…一筋縄ではいかない映画。
ちょっと風変わりなブラックコメディ。
挿入歌たちもカッコいいです。
Netflixでしか観れないみたい。もうじき配信終了みたいですよ〜。