茶一郎

ホワイト・ボイスの茶一郎のレビュー・感想・評価

ホワイト・ボイス(2018年製作の映画)
4.4
 原題『Sorry to bothr you』「お忙しい中、失礼いたします」の通り、アフリカ系の主人公がコールセンターで白人らしい話し方「白人声」(『ホワイト・ボイス』)を用い成り上がる物語…………
 と思いきや、段々と成りあがる過程で、その会社に隠された闇に遭遇する奇妙なお話。

 「白人声」に注目した一見、社会派コメディと思いきや、『ゲット・アウト』と並べて語っていられない、どちらかというとテリー・ギリアムのような、『未来世紀ブラジル』のような、奇妙な語り口と世界観に魅了されていく作品でした。

 F××K the Syetem! な社会内システムに中指を立てながら、どんどんとその奇妙な世界観に迷い込んでいき、気付いたら物凄く入り込んでしまった!
 ヒップホップグループThe Coupのリーダーにして、ここまでバランス感覚の良い快作(怪作)をぶつけてきた監督ブーツ・ライリーの名前だけは一生、忘れないようにしたい。
茶一郎

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