【第40回エミー賞ニュース&ドキュメンタリー部門 編集賞ノミネート】
学生が乱用し社会問題となっているADDの治療薬アデロールの危険性を訴えるドキュメンタリー。エミー賞や英国アカデミー賞のテレビ部門でノミネートされている。
先日レビューした『テイク・ユア・ピル トランキライザーに潜む闇』の前作となる作品。
学生やスポーツ選手、IT社員などが興奮剤として使用するアデロールだが、作品中に出てくる学者が実験したところ、「薬物で能力が向上する」のではなく「薬物で能力が向上した気になっている」だけだという事実が明らかにされる。
ただこうした薬物を糾弾するのではなく、本当に必要なADDやADHD患者は使用しなければならない現状や、超競争社会の世の中に原因を求めるなどフェアな姿勢。
副作用がない能力向上薬を販売しているという若手実業家のなんとうさんくさいことか…
テレビ的なつくりなのはご愛敬だが、軽く観るにはちょうどいい作品。