告白小説、その結末の作品情報・感想・評価

告白小説、その結末2017年製作の映画)

D'après une histoire vraie/Based on a true story

上映日:2018年06月23日

製作国:

上映時間:100分

3.5

あらすじ

心を病んで自殺した母親との生活を綴った私小説がベストセラーとなった後、スランプに陥っているデルフィーヌの前に、ある日、熱狂的なファンだと称する聡明で美しい女性エルが現れる。差出人不明の脅迫状にも苦しめられるデルフィーヌは、献身的に支えてくれて、本音で語り合えるエルに信頼を寄せていく。まもなくふたりは共同生活を始めるが、時折ヒステリックに豹変するエルは、不可解な言動でデルフィーヌを翻弄する。はたし…

心を病んで自殺した母親との生活を綴った私小説がベストセラーとなった後、スランプに陥っているデルフィーヌの前に、ある日、熱狂的なファンだと称する聡明で美しい女性エルが現れる。差出人不明の脅迫状にも苦しめられるデルフィーヌは、献身的に支えてくれて、本音で語り合えるエルに信頼を寄せていく。まもなくふたりは共同生活を始めるが、時折ヒステリックに豹変するエルは、不可解な言動でデルフィーヌを翻弄する。はたしてエルは何者なのか?なぜデルフィーヌに接近してきたのか?やがてエルの身の上話に衝撃を受けたデルフィーヌは、彼女の壮絶な人生を小説にしようと決意するが、その先には想像を絶する悪夢が待ち受けていた……。

「告白小説、その結末」に投稿された感想・評価

86junk

86junkの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

チープだけど、派手すぎないCGの使い方は好き。

「ゴーストライター」程ではなかったかな。

このレビューはネタバレを含みます

9/9観賞
監督ポランスキーで脚本がアサイヤスだから期待してたんだけど、そこまで面白くなかったです。ただ、パンフレットの風間賢二さんと万田邦敏監督のレビューを読むと、ディテールに気づけてないから楽しめなかったんだなと思います。食事をするシーンで必ずエルが現れる、ELLEという文字の対称性、エルがデルフィーヌの分身であることはそういった細部から示唆されてたんだなーと。

観ているときもこれ『ミザリー』だよなとは思ったんですが、原作からそういった作家の受難ものらしく、この映画を見るときも前知識があれば面白かったかもしれない。
なんというかエヴァ・グリーンの演じるエルのサイコな部分とか以外に、この映画を観ていろんなことを拾えなかったなーと思います。
小説家にスポットを当てたミステリー。主演は、エマニュエル・セニエで小説家のデルフィーヌ役。母親との交流を書き記した私小説が評判がよく、そのサイン会から物語は始まる。でも色々と抑圧があり、途中ですっこんでしまう。
評価がいいと、次はどうなんだって、期待される。当の本人は、違った面も出さなくてはって、意気込んでしまう。こんな苦悩の中、ELLEが登場する。彼女は何者なんだってのが、この映画のミソ。この役をエヴァ・グリーンが妖艶に演じる。
印象強いシーンは、ELLEの誕生会のシーン。招いた客は誰も来ず、デルフィーヌとふたりで過ごす。でも、後で考えると結構意味深。その後は、ELLEの突飛な行動が目をひくが、ストーリーとしては、収まるところに収まる。
主演のエマニュエル・セニエの過去作に「赤い航路」があった。以前に観た覚えがある。客船で倒錯した関係に陥る男女の物語で、監督が本作同様、ロマン・ポランスキー。1992年の作品だから、この二人は、既に夫婦だったんだよね。何か、観たくなってきた。前作の「毛皮のビーナス」は観てないので、これも含めて。
マダム

マダムの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

女流小説家が出会ったファンと称するミステリアスな女性が、実は自分のイドの怪物だったというプロットが非常にポランスキーっぽい。
エヴァ・グリーンの氷のような美しさが恐ろしくて素敵!
たかし

たかしの感想・評価

4.0
あるスランプの作家が新たなる物を作り出す間の強迫観念と苦悩がおぞましい。
映画において突発的にキレまくるキャラは素晴らしく映えるが、本作のエヴァグリーンはそれを見事に体現していて、そこだけでも元が取れるほど面白かった。
正直ストーリーのオチの部分に意外さは無いが、ポランスキーのサスペンス演出とアレクサンドルデスプラの不気味な音楽が為す闇世界とそのグルーヴを堪能した。
記録をするまでにひと月半もかかると正直記憶からは消え始める。。。

この日はフランス、韓国、イタリア、と一人国際映画祭w

この作品に関して言えば面白いが面白くないかは別として、自分としてはかなり共感できた作品。

作家の創作活動における"生みの苦しみ"を擬人化したような演出だけど、誰にだって二面性はある。あたしにだってある。それが『ELLE』ほどの強暴性や異常性を持っているかどうかは人によって違うだろうけど。
『ELLE』がデルフィーヌに対してフィクション作品ではなく自分について記した私小説を書くべきだとしても厳しい意見を述べても首を縦に振らなかったのは、それをしてしまうと自分が壊れてしまうと本能的に察知していたからなんだろうな。あの異常なまでの執着心や支配欲なんかを見せられてしまうと納得する他ない。
人は自分の中に押し殺している欲望が大小の差はあれど誰でも持ってるのね。旦那さんと束縛し合わない自由な関係性を良しとしている(様に見えるデルフィーヌだ)けど、実際は寂しく、束縛、は言い過ぎかもしれないけど構って欲しいのかな?とも受け取れる。

出だしから「あれ?もしや?2人はファイトクラブのパターン??」と感じさせる部分がふんだんに盛り込まれているのは否めないが、「もしかしたらファイトクラブとゎ違うオチがあるのかも」という淡い期待もあり、作品を観進めて行く。結局、わからなかったな^^;

ファイトクラブみたいに作中でのネタバラシがなかったところをみると、他の解釈が存在するのかも。でもあたしの理解力ではこれが限界。

ネタばらし無しのファイトクラブ的な作品であると仮定するならば、もう一度観ていろんな場面を検証したくなる。

とゎいぇ、ストーリーそのものに真新しい要素が一切なかったのと、期待をいい意味で裏切ってくれる場面もなく、全体を通して弛んでいる感じがしていたので評価は低めの3.1。
大事なシーンでこちらの感情を揺さぶってくる音楽!そして、安直なミスリードを思わせてからの想像を超え、かつ突飛すぎでもない展開。エヴァ・グリーンの美貌に飲み込まれそうになった。
TOSHI

TOSHIの感想・評価

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公開時に行けなかったが、上映があったため遅ればせながら観賞した。
ロマン・ポランスキー監督作品で、脚本はオリヴィエ・アサイヤス。そして監督の妻であるエマニュエル・セニエとエヴァ・グリーンの組み合わせから、濃厚な映画的世界が構築されている事が想像できる。
サイン会に集まった、ファンの表情を映していくオープニングがユニークだ。パリのブックフェア。心を病んで自殺した母親との生活を綴った小説がベストセラーとなった作家デルフィーユ(エマニュエル・セニエ)のサインを求める長い列ができ、ファン達は彼女に著作への思い入れを語る。しかしデルフィーユは疲れ果てているようで、中止を合図する。新作の構想が進まず、極度のスランプに陥っているようだ。続く出版業界主催のパーティーの控室に、ブックフェアで最後にサインを強請った女性(エヴァ・グリーン)がおり、彼女に好感を持ったデルフィーユが、本にサインしてあげるために名を聞くと、「エル(ELLE=彼女)」だと名乗る。
デルフィーユは、テレビの仕事で世界中を飛び回る夫とは別居し、子供も独立しているが、不明の差出人から親を売った等と中傷する手紙が届く事も、デルフィーユを精神的に追い込んでいた。MacBookで小説を書こうとしても何も書けず、ワードの初期画面が迫って来るかのような描写が印象的だ。そして何故か番号を知っていて電話を掛けてきたエルは、呼び出した店で有名人のゴーストライターをしていると言うが、デルフィーユは歯に衣着せぬ物言いで、フィクションではなく私小説を書くべきだと核心を突いたアドバイスをしてくるエルに次第に心を許し、何と正面のアパートに引っ越してきた彼女に、講演会の依頼や友人からの連絡への返信まで、マネージャー的な仕事まで任せる事になる。
ゴーストライターという怪しげな仕事をしているエルが何かを企んでいる事は明らかだが、意図や目的は分からず、観客はサスペンドな状態に置かれ、二人の関係を見つめ続けるしかない。とりわけ何故、デルフィーユはこれ程、エルに心を許すのかが分からず、不安にさせる。
同居し始めた二人は、勝手に友人に連絡しないようにメールしていたエルをデルフィーユが責めた事で一旦、破局するが、階段から落ち骨折したデルフィーユをエルが世話して仲直りし、田舎の別荘で共に執筆活動をする事になる。そして、エルが本性を現し …。
エルに惹かれて依存し、作家として遂にはある行為をする事に思い至るデルフィーユに訪れる、結末に驚く。謎解きに、驚くのではない。本作のテーマは、小説が原作の作品にありがちな謎解きではなく、産みの苦しみから逃れられない作家の内面性、その映像化にあったのだ。ある意味、“オチ”としては平凡だが、ポランスキー監督の志向はそんな所にはなく、パラノイアなスリラー感覚、曖昧で奇妙な感覚を漂わせた映像表現により、最後にはストーリーや謎解きを嘲笑っているように思えた。
音楽の歌詞が、歌詞だけ抜き出して完結する物であってはいけないように、映画は、謎解きを含むストーリーだけ抜き出して完結する物であってはいけないのだ。あくまでも、映像と一体化する事でストーリーが活きる、もっと言えば、映像がストーリーを凌駕していなければいけないのである。ストーリー上の答えもカタルシスもないが、映像の力で観客を翻弄し圧倒する、これが映画としか言いようのない作品だ。
サスペンス好きとしては観ておかないとと観賞。ある程度みていくとオチが判ってしまい、後はその回収がどうなるかと気になり集中して観れなかったというオチ。
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