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影踏みのdarumaのレビュー・感想・評価

影踏み(2019年製作の映画)
3.5
公開当時観たかった作品だったのですが、うーん…。キャストはツボすぎるんだけど、何がいけないんだろう…観る前にフィルマの評価を見て、あれっ?(かなり悪いね…)と思ったけど、何となく解りました。これは映像化が難しいタイプの作品だと思う。

途中でこれ原作かなり面白いんだろうな…原作のほうが読んでみたかったな、と思ったら、まさかの横山秀夫さん!(衝撃。結構好きなんです)

演者さんは悪くないと思うんですが、なんていうか、演者さんのいい所をいい風に引き出せていないような感じがしました(超・上から目線ですみません…)顕著だったのが竹原ピストルさん。私ピストルさんの演技大好きなんですが、この作品では、ちょっと空回りしていたような気がします。やはり元々ミュージシャンだからかもしれませんが、いわゆる普通のキャラクターではなく、ちょっとトリッキーな、癖のある役の方が似合うかもしれません。

山崎まさよしさんは良かったです!
月とキャベツ、確かリアタイしていたと思うんですが(ストーリーは忘れちゃったけど)、同じ篠原哲雄監督なんですよね。タッグ的にはよかったと思います。
あと、尾野真千子さんも安定すぎました…(好き)

中尾明慶さんが、出てきたばかりのシーンはおおっ!いいね!と思ったんですが(さすが役者さん!と思った)、見せ場はちょっとあれっ?て感じだったかな?(だからこれも演出の問題なのか…?)

その時に気づいたんですが、これ、メインキャストがミュージシャンで固められているんですよね…だから余計そう思ったのかも。
(山崎まさよしさん、竹原ピストルさん、北村匠海くん)
何となく、ミュージシャンが俳優をするのは微妙…という風に感じてしまいそうな演技になっていて、それが残念過ぎました。

(まさよしさんの所属(ピストルさんも同)のオフィスオーガスタのファンだけに、結構映画に関わっている事が多いけれど(秦基博くんも同じ所で彼は演技はしてませんが主題歌が多い)、やっぱり役者業は難しいなぁ…と思ってしまいました)

個人的ハイライトは、女性コンビのシーンかな!?
観ていて一番好きだった。
中村ゆりさんも好き。

ストーリーはメタ構造的でかなり面白いと思うので、まっさらな状態に戻って原作読んでみたいです。

(ちなみに冒頭20分くらいで気づいた事に関しては、これわかっちゃうとまずいんじゃ!?と思ったけど、それは気づかせる前提だったみたいなので、ホッとした…)

でも、映像は綺麗でした。というか、ロケ地の選び方がうまいと思った。
最初のほうに出てきた本屋さん?図書館?もよかったし、尾野さんの住まいが古いアパートなんですが、2Fの廊下?通路部分の外側に等間隔で四角の目隠し板みたいなのが並んでおり、夜のシーンでは部屋の電気がうまく綺麗に漏れていて、外からの見た目が凄く素敵でした。

この作品、どこかで名前を見たような…と思ったら、伊参映画祭でした!
(映画祭で公開されるのを当時見かけたような)
群馬の中之条町で行われていて、ロケもそこでされているのかな?エンドロールに出ていました。
上毛新聞社も出てきて、確か横山秀夫さんのご出身がそこですよね?なるほど!ご当地映画だったのか…と最後に気づいた。そういう意味ではロケ地の良さが出ていて、とてもよかったと思う。
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