とみぃ

影踏みのとみぃのレビュー・感想・評価

影踏み(2019年製作の映画)
3.9
群馬先行公開初日、伊参スタジオ映画祭にて。舞台挨拶と山崎まさよしさんのミニライブ付。
なぜわざわざ映画祭で観たかというと、この映画製作のきっかけとなった映画『月とキャベツ』の大ファンで、期待値が高かったから。一方で主演が久々の役者業、かつファンタジー要素もあるというので、不安な側面もあったのも事実。

結論、個人的不安要素はしっかり取り払われていて普通に良かったと思う。原作を読んだ人なら思うであろう、「このファンタジー要素どうすんの!?」の解決策は、ベストだと思う。役者山崎まさよしも、予告篇で謳われている"孤高のダークヒーロー"になっていた。周りにしっかりした役者が揃っているが、(少し"影のある"役どころなのもあるかもしれないが)演技が浮いている印象はなかった。
観ていると途中ツッコミどころはあるけれども、そこは「月とキャベツ」(こちらもファンタジー要素アリな作品)を撮った監督なので、それでもあえてそのシーンを撮ったよう。舞台挨拶で仰っていたので。理由を聞いて納得。
原作を読んだときに受けた全体的に突出のないあっさりした印象は映画でも受けたが(突出が全くないわけではないけど)、そのぶんセリフやシーンの意味について観終わったあとに考えを巡らせるような余韻の残る作品だった。
そして大竹しのぶさんは相変わらず素晴らしい。
とみぃ

とみぃ