くぅー

多十郎殉愛記のくぅーのレビュー・感想・評価

多十郎殉愛記(2019年製作の映画)
3.6
my映画館2019#33> 中島貞夫監督84歳、こだわりのチャンバラと殺陣をしみじみと鑑賞・・・新しい時代に向けて、いい意味で古臭さを目に焼け付ける。

まぁ、"るろ剣"の様な昨今のド派手でキレっキレのアクション時代劇に慣れてる方には、本作は視覚的には随分物足りないだろうなぁと・・・それは仕方ないかと。

さらには、ドラマ部分も中途半端って斬って落としたくなるんだろうが・・・志の高い侍や剣の達人の話ではなく、こんな男とこんなのに惚れたそんな女の話なんで、そこにはあえてウェイトは置いてないし。

ただし、"ラスト30分の壮絶な死闘"は煽り過ぎで、描写に関しては理には叶ってはいるが・・・やはり最後の二人の斬り合いは、もっと見せて欲しかったのは確か。

なお、俳優陣では、高良健吾・・・艶っぽさと凄みのある浪人っぷりが見事にハマってましたね。
対する多部未華子も予想外にいい味を出していて、巧い女優と再認識。
そして、木村了に寺島進らの助演も良かったが、福本清三の斬られっぶりは流石。
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